奈良 - 金峯山寺にて

なかなか書けずに日ばかり経過してしまう。何か記しておかねば。
先月名古屋にて友人の結婚式があったため翌日奈良まで足を伸ばした。近鉄線に早朝から揺られながら、昨晩の酔いを必死に我慢。フラフラになりながら3時間を掛け吉野駅へ到着。お目当てはJR西日本のCMでも流れていた金峯山寺の大権現3体を見ること。撮影禁止だったので画像はない。


吉野山 - 中千本より。


バスにて奥千本まで登り、西行庵など平氏・源氏ゆかりの場所場所を訪れた。日曜にもかかわらず観光客は少なく、ゆっくり歩いて時の流れを感じることが出来た。奥千本から山に分け入るとウグイスの鳴き声が聞こえ、木々の葉がこすれる音、踏みしめると昨夜の雨が沁みこんだ大地の音を吸い上げる。太陽の陽が葉の隙間よりもれこぼれ、程よく間伐した木々がそそり立つ幹や地面へも投げかけられていた。夏へ近づいているせいか、シャツを羽織り歩いていると少し汗ばむくらい。心地良い。森林の中にいるだけで酔いが抜けていく気さえする。

奥千本(金峯神社) → 上千本(吉野水分神社) → 中千本(吉水神社) → 金峯山寺蔵王


蔵王堂。蔵王堂は東大寺の次に古い大型木造建築だそうだ。確かに大仏が入っていてもおかしくない大きさ。

ついに大権現をご対面。世にも珍しい青いお顔をした権現様。全長7mを超えるその姿は、目を見開き、口の中は赤く燃えさかるような色をしており、牙を突き出し、下から見上げる者たちを圧倒させる。足は今にも踏みつけんばかりに高く持ち上げ、諸悪・厄災をねじ伏せるような荒々しさを見せるける。本来は人々を救済するために如来様が姿を変えて出てきたそうだ。恐ろしい形相を見せ、諸悪根源を退けるように、人々は祈りを続けてきていたのだろう。今、この時に見ることができて本当によかった。


●おまけ●